Yoshimi Aoki
学会発表等
青木由・金子洋平・福田寛(2019)千葉県におけるDMI剤耐性ナシ黒星病の発生リスク軽減を目的とした新規系統剤の探索.日植病報85:249.講要
青木由・金子洋平・名雪浩章・福田寛(2020)ナシ圃場に設置したナシ鉢苗を用いたナシ黒星病DMI剤耐性菌のモニタリング手法の検討.日植病報86:185.講要
学会発表等
青木由・金子洋平・福田寛(2019)千葉県におけるDMI剤耐性ナシ黒星病の発生リスク軽減を目的とした新規系統剤の探索.日植病報85:249.講要
青木由・金子洋平・名雪浩章・福田寛(2020)ナシ圃場に設置したナシ鉢苗を用いたナシ黒星病DMI剤耐性菌のモニタリング手法の検討.日植病報86:185.講要
※上図は千葉県における幸水・豊水などの赤梨の場合である
※上図は千葉県における幸水・豊水などの赤梨の場合である
春型病斑(葉裏での発病)7月撮影
秋型病斑(薄黒く見える箇所)
裂果症状
芽基部の病斑
葉、果実、芽基部、新梢に発生する。
葉では、「春型病斑」と「秋型病斑」の二種類の病斑が生じる。「春型病斑」では黒いすす状の病斑を生じ、「秋型病斑」は一般的に10月以降に見られ葉裏に薄く墨を垂らしたような病斑を生じる。果実では、幼果で黒いすす状の病斑を形成するが、その後かさぶた状の病斑となり、裂果の原因となる。
黒星病の第一次伝染源は、前年の落葉上に形成される子のう胞子と芽基部上に形成される分生子である。子のう胞子の飛散は、3月下旬から4月上旬の降雨日に始まり、5月上旬から下旬に終息する。本菌の感染適温は15~20℃で、葉や果実が濡れた状態が一定時間以上継続すると感染し、発病する。「幸水」、「豊水」の幼果は、開花直後から5月上旬頃まで感染しやすく、さらに「幸水」の果実は6月中旬から7月中旬まで再び感染しやすくなる。
心腐れ症の発症果
胴枯病の病斑
果実に発生する。
果肉が内部から水浸状に腐敗する。本症状は、外観から判別することが難しいため、収穫後に発覚することが多い
開花期から幼果期にていあ部から菌が侵入し、感染する。熟度が進んだ果実で発生が多く、収穫した果実を25℃以上で貯蔵すると発生しやすい。
炭疽病の病斑
葉に発生する。
発病の初期段階では、葉身や葉柄に直径0.5~1.0mm程度の微小な黒点を生じる。葉身では、その後直径2mm程度の病斑となる。病徴が進むと、葉は黄化し落葉する。「豊水」や「新高」で多発するが、「幸水」ではほとんど見られない。
7月中旬から落葉期にかけて発生する。被害落葉や花芽が第一次伝染源となり、降雨によって感染が広がる。
ファンタジスタ顆粒水和剤は、黒星病及び心腐れ症(胴枯病菌)に対して、高い防除効果を示すことから開花期から幼果期に散布することで黒星病と心腐れ症(胴枯病菌)の同時防除ができる。また、炭疽病に対しても高い防除効果を示すことから収穫直前の炭疽病対策にも有効である。
なお、本剤は、耐性菌の発生リスクの高いQoI剤であるため、単用での使用や連用を避け、使用回数は年1回に制限し、保護殺菌剤との同時散布が望ましい。
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