保安防災・労働安全衛生の推進

方針・考え方

私たちは「私たちは創造する科学を通じて「いのちと自然を守り育てる」ことをメインテーマとし、安全・安心で豊かな社会の実現に貢献します。」という企業理念の下に、安全で働きやすい職場環境の構築と積極的なコミュニケーションを通じて風通しの良い企業風土を目指しています。クミアイ化学グループは化学工業を主たる事業としており、その事業の特性から、重大な事故が発生すると従業員の危険だけでなく、我々の事業に協力していただいている請負業者、地域住民まで被害が及ぶ可能性があります。従いまして、労働安全衛生、保安防災については最重要課題と認識し、そのために各種活動を実施しています。当社では2026年1月より労働安全衛生マネジメントシステム(OHSMS)の全社運用を開始しました。また、労働安全衛生に関する国際規格であるISO45001の認証について、主に生産部門対象に2026年10月取得に向けて取り組みを進めています。事業所では、サイトOHS事務局と協力し、事業所構内で作業に従事する請負者に対して、「外注工事業者遵守事項に関する指示確認書」により請負者および当事業所に影響を与える業務に関する危険源の特定とOHSリスクを評価し、管理します。

労働安全衛生管理体制

当社では社長(代表取締役 取締役社長 横山 優)を委員長、レスポンシブル・ケア担当役員(取締役 専務執行役員 吉村 巧)を責任者とし、全常勤役員が参加するレスポンシブル・ケア推進委員会を開催し、当社全般の労働安全衛生、保安防災、環境に関する事項を統括し方針、資源の配分に関し意思決定を行っています。またここで決定された事項はレスポンシブル・ケア推進課が実行しますが、当社内にとどまらず、グループ企業に対しても技術支援や情報交換を行うなど、グループ全体としての労働安全の高度化に取り組んでいます。

また、OHSMSを推進するために以下の組織体系を構築し、サステナビリティ推進部長を統括OHS管理責任者に任命しています。

ISO45001認証範囲

各事業所においては安全衛生委員会を毎月開催し、各事業所特有の安全衛生や健康リスクについて協議しています。安全衛生委員会では労働者の代表者がメンバーの過半数を占めるように組織しており、労働者の声が経営者(又はトップマネジメント)に確実に届くように配慮しています。また主要な受託事業者も会議に参加してもらうことにより、事業所で働く人全員にとって有効な協議ができるようにしています。ここで協議された内容は議事録として文書化し、全従業員に周知されます。

労働災害を抑止する取り組み

当社の生産部門では「重大労災(休業4日以上)0件」の目標に対し、2025年度は1件と目標未達に終わりました。業界水準との比較では化学業界が加盟している一般社団法人 日本化学工業協会で取りまとめている労災(休業1日以上)発生度数で実績比較しています。当社の労災度数率は製造業界平均と比べて高い傾向にありますが、これは少量多品種の生産活動を行っている事業体制に起因していると分析しています。この現状を課題と認識しており、労災が発生した際は4M5Eなどの解析ツールを使い、労災の根本原因を是正することで再発防止活動に取り組んでいます。重大な労災および事故が発生した場合、レスポンシブル・ケア推進委員会事務局は、労災・事故対策検討グループを設置し、迅速な業務再開に向けての対応、環境・健康・安全における確認(リスクアセスメント)を実施し、再開の可否を判断・承認します。
2025年度は周辺住民に影響を与えるような大きなインシデントは発生していませんが、万が一発生した際には当社コーポレートサイト上で開示する体制を取っています。
また、災害発生状況や改善点などを報告書に取りまとめて管理しています。報告書は、社内グループウェアを利用して各事業所と共有することで、類似災害の再発防止に役立てています。

労働災害発生件数(新規)

年度 通勤災害 業務災害 全体 内休業災害
2021 5 5 10 0
2022 4 15 19 1
2023 1 6 7 1
2024 7 16 23 8
2025 1 13 14 3
合計 18 55 73 13
  • クミアイ化学単体の直接雇用者を対象

安全衛生に対する取り組み事例

レスポンシブル・ケア推進規程の新設

「レスポンシブル・ケア推進規程」を会社規定に新設しました。この規定はレスポンシブル・ケア(RC)推進委員会の構成、運営、推進体制、RC推進委員会ワーキンググループ、労災・事故対策検討グループについて必要事項を定めることにより、レスポンシブル・ケア活動の速やかな対応に資することを目的とします。

労災・事故対策検討グループ

「重大な労災および事故が発生した場合の迅速な業務再開に向けて、当該部門に加え、第三者的立場で、再開の可否を適切に判断・承認するシステムが必要」とのトップマネジメントからの指示を受け、「労災・事故対策検討グループ」の設置について定めました。
労災・事故対策検討グループは、部門が主体となる運営事務局・顧客対応・原因調査・再発防止等のチームで構成されます。そして、第三者的立場として、専務執行役員直轄の部門であるサステナビリティ推進部が本社対策チームとして加わります。外部専門家の助言も得て事故原因解明および適切な安全対策の構築を行い、さらに作業手順書の見直しや作業者の安全教育も行います。

HAZOPの導入

化学合成プロセスにおける爆発火災リスクアセスメントの手法として、HAZOP※を導入しました。導入にあたり外部専門家とサポート契約を結び、2日間の講習・演習を受講しました。現在、破裂事故があった静岡工場の第4プラントから取り組みを開始し、全プラントへの展開を図ることで、工場全体としてさらなる安全性向上に取り組んでいます。

  • HAZOP(Hazard and Operability Studies):複雑なプロセスや装置に対する安全性評価手法の一つ

安全衛生に関する社内教育実績

当社では工場で勤務している従業員のOHSリスクが最も高いと認識しており、工場従業員に対して重点的に安全教育を実施しています。2025年度は工場部門の従業員221名に対し、学会、セミナーの参加者は延べ230人、特別教育等法律で定められた資格に関する教育は延べ319人に対し実施しました。