コンプライアンス
方針・考え方
当社グループでは、「クミアイ化学グループサステナビリティ基本方針」のもと「クミアイ化学グループコンプライアンスに関する基本方針」を定めています。役職員一人ひとりが企業理念や行動規範に則った行動を取ることができるように、良識ある行動をするためのガイドライン「クミアイ化学倫理基準」を定めて、規倫読本にも掲載して当社グループ内で展開しています。
クミアイ化学グループコンプライアンスに関する基本方針
クミアイ化学グループは、不断のコンプライアンス教育啓発活動を通じて、コンプライアンス意識の浸透と高揚を図り、役職員が企業理念や行動規範に則った行動を取ることができるように企業文化の醸成を目指します。
コンプライアンスの3つの基本
- 職場のコミュニケーションを活性化する
いつでもSOSを発せられる、困ったときに相談できる、上司や先輩にも気づきを発信する、職場内で違和感を抱いたら声を上げる - 自分の言動がテレビのニュースになったら世間からどう見られるかという視点で自分の言動を考える
世間の目線(世間一般の常識や感覚)を見誤らないように、一瞬でも冷静に立ち止まって考えてみる - 会社名が書かれたユニフォームを着ていることを意識して行動する
このユニフォームは会社名が背中に書かれているため、自分ではついつい忘れがちだが、周りからは良く見える。そして、そのユニフォームは退社しても脱げない
コンプライアンスの3つの基本を踏まえ、守りのコンプライアンスだけではなく、攻めのコンプライアンスを推進し、社会からの信頼と持続的な企業価値の向上に努めます。
コンプライアンス、内部統制におけるモニタリング・統制
当社のリスク管理における機能を3つのディフェンスライン(①事業部門、②管理部門、③内部監査部門)で説明します。当社グループでは、コンプライアンス、内部統制において、事業部門内および部門間での相互のモニタリング・統制を実践しています。
日常的モニタリングでは3方向(①上司による日常的なモニタリング、②職場における同僚間のクロスモニタリング、③上司や先輩への各自の気づきの発信)からのモニタリングが重要であり、個人的な不正やミスの発見・予防につなげています。また、事後対応や是正措置に対しては部署内解決と内部通報制度にて対応しています。日常的モニタリングは現場単位で行われているもので、不正やミスを防ぐ第一のディフェンスラインの役割を果たしています。それに管理部門や内部監査によるモニタリングを加え、内部統制の実効性を高めています。
また、不正をするという意図や意識がなく、会社の長年の慣習として行っていたことが実は法令違反だったという場合があります。「違和感を抱いたら、声をあげること」が非常に重要であり、その手順の見直しやマニュアルの整備を毎年行うことで、内部統制の実効性を高めています。
体制
当社では、代表取締役社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会(常勤役員と部室長で構成)を設置しています。委員会は年1回および必要の都度開催し、各部門で策定するコンプライアンスプロブラムの実施計画について審議、承認します。また、その実施状況と結果を報告しています。さらに、内部通報の概要、コンプライアンス意識調査の結果、コンプライアンス推進活動について報告し、是正措置を協議しています。
コンプライアンスの推進
内部通報制度
当社は、社内相談窓口を設置しています。また、当社グループでは、クミアイ化学グループ社外相談窓口(コンプライアンス、ハラスメント)を設置し、運営を専門会社に委託しています。社外相談窓口が公益通報者保護法の内部公益通報※の窓口を兼ねる運用としており、通報事案に適切に対応するとともに、内部通報に関する社内規程で通報者が保護される体制を整備しています。
当社コーポレートガバナンス統括室が内部通報制度の窓口を担当し、監査役は内部通報制度を通じて提供される情報の受領先となっています。
2023年度の内部通報は、当社グループで13件(当社で6件)、公益通報は0件でした。
内部通報制度の利用促進と適正利用の啓発を目的に、社外相談窓口の利用法Q&Aの公開、ポスターの作成・掲示、毎月のコンプライアンス通信での社外相談窓口の連絡先を掲載するなどの取り組みを行っています。
- 公益通報:一定の法令違反となるもの
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | ||
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内部通報制度 (ヘルプライン)への通報・相談件数 | 件 | 10(7) | 11(2) | 13(5) | 13(6) |
贈収賄に関する罰金・和解費用 | 百万円 | 0 | 0 | 0 | 0 |
反競争的慣行に関する罰金・和解費用 | 百万円 | 0 | 0 | 0 | 0 |
クミアイ化学グループ(クミアイ化学単体) |
コンプライアンス教育
オリジナル小冊子「企業人のCSR入門」を制作し、当社グループの全役職員へ配布しました。マンガを取り入れた構成とし、既発行の小冊子(規倫読本、リスくんに学ぶ、永~く商売するゾウ読本)の活用を促すことで、グループ全体の意識レベルの底上げ、企業価値の向上につなげています。
当社では、e-ラーニングによる全役職員向け研修を2023年8月に実施しました(受講率93%)。コンプライアンス意識調査の結果から課題と考えられたハラスメントコミュニケーションに関した内容としました。
また、当社では、本社・東京支店の役職員を対象とした対面でのハラスメントセミナーを2023年10月に実施しました(受講92%)。各階層に向け、当社グループの内部通報の事案、コンプライアンス意識調査の結果を考慮した内容としました。セミナーの前後でアンケート調査を実施し実効性を高めるとともに、課題の抽出を行いました。今後、同様の取り組みを全社で展開していきます。
コンプライアンス意識調査
当社グループは、全従業員を対象とした定期的なコンプライアンス意識調査を実施しています。2023年度の調査では、従業員の意識は全体として非常に高いレベルを保持できていることを確認しました。一方、ハラスメントに関する世代間での意識の違い、職場でのコミュニケーション不足が課題と考えられました。
コンプライアンス通信の配信
コンプライアンス推進活動の1つとして、当社グループの全役職員向けに毎月クミアイ化学グループコンプライアンス通信および同通信プラスを配信しています。また、不定期に同通信プラス号外を配信し、2023年度はコンプライアンス意識調査の結果の概要、「クミアイ化学倫理基準」を守れなかった場合の処分の可能性などを解説しました。
さらに、当社の管理職向けに毎月クミカのコンプライアンスメールマガジンを配信しています。社会的に注目を集めた不正、コンプライアンス違反、ハラスメントの事例などを解説し、職場でのコンプライアンス推進活動に役立てています。