イノベーション事例 豆つぶ剤

豆つぶ剤ロゴ

豆つぶ剤はクミアイ化学が独自に開発した水稲用の水面施用剤です。通常の粒剤は粒の大きさが0.8~1.2㎜程度なのに対し、豆つぶ剤は3~8㎜と大きく、水田に施用すると水面を浮遊しながら短時間で崩壊して有効成分が水田全体に拡散する自己拡散型の粒剤です。水田に入らず省力的な散布が可能であることと、散布方法を選ばずにさまざまな手段で使用できるのが豆つぶ剤の大きな特長です。

(左)豆つぶ剤(右)粒剤
豆つぶ剤が崩壊・拡散していく様子

従来の水稲用除草剤は10aあたりの処理量が3kgまたは1kgであり、水田一面に均一に製剤を散布することは肉体的な負担が大きく、時間を要する作業でした。一方で、豆つぶ剤は10aあたりの処理量が250gと非常に少なく、その優れた拡散性から必ずしも均一な散布を必要としません。農家の高齢化や圃場の集約化によって、防除の省力化や簡便化が求められる中で、豆つぶ剤は生まれました。

手撒き散布、袋散布、ひしゃく散布のほか、大規模圃場では無人ヘリ、ラジコンボート、動力散布機による散布などさまざまな散布法に対応し、ドローン散布においても最適な製剤です。

いろいろなまき方が可能
ドローン

2015年に「新規水稲用水面施用剤「豆つぶ剤」の開発」で日本農薬学会 業績賞を受賞しました。