Vol. 1
「変わった剤ができたなぁ」福井さんの豆つぶ実感レポート
2008年10月10日
福井 雅一さん
高知県高知市在住
稲作り38年のベテラン
水稲20ha、大麦3.2ha
野菜(キャベツ、ブロッコリー、チンゲンサイなど)60ha
ご本人、奥様、息子さんの3人で農業を営んでいる
最近の水稲除草剤の使用薬剤はなんですか?
福井さん
田植同時処理で後発の草が残るのが気になってきたところに、JA松阪の指導員の方から「ヤイバ豆つぶ250」を紹介してもらいました。3年ほど前に少し使用してみたら、よく効いたので、翌年から使い始めました。
効果・使い方はいかがですか?
福井さん
色々なものを試してみたがどれもよく効いた。田植同時処理を主としており登録のある1キロ粒剤を主に使用。雨の具合などで田植同時が無理なときにはトップガン剤も使用する。ジャンボ剤は藻類の問題があるし、フロアブルは面倒。
豆つぶ剤(トップガンL250グラム)を見ての感想は?
福井さん
以前、パットフルL250グラムを見たことがあり違和感はなかった。その時は変わった剤が出来たなぁと思った。拡散性が非常によく、大雑把に撒いたがよく広がったことを覚えている。自己拡散型の剤はすごいなぁと思った。
散布してみた感想はいかがでしたか?
福井さん
面白いね。よく広がるし、豆つぶが大きいのでイネに載ることがないのも良いよ。ジャンボではイネに載った場合に動かさなければならなくて大変だった。風による吹き寄せも少なかった。
現在問題となっている雑草は何ですか?
福井さん
アゼナやホタルイ、あとはクログワイ、コウキヤガラ、オモダカも増えている。やっぱり田植同時だと残効切れも早いので、後半に生える場合にはバサグランでの対策もしている。
本剤を使用してみての感想は?
福井さん
効果は上等!!拡散もよかったし。まぁ、水管理が悪い圃場では残る場合もあるが、管理がしっかりしていた場合には問題ないよ。
話は変わりますが、20haもの大規模な米作りで大変なことは何ですか?
福井さん
やっぱり病害虫の防除が大変!いもち病、紋枯病は箱処理で何とかなるが、カメムシ対策は本田で必要だ。どんどん飛び込みもあるが全ては防除しきれないので最後は色彩選別機を使っている。カメムシ対策で、豆つぶがあれば田んぼに入らなくて防除できるしいいんじゃないか。最近ではポジディブリスト制の関係で粉剤を粒剤に替えた。ドリフトに対しても注意している。
米作りの楽しみは何ですか?
福井さん
酒米「風鳴子(かぜなるこ)」を作り、それで酒を作って飲んだこと。旨かったなぁ~。今は多収に取り組んでいる。ハイブリッド米も試した。品種、肥培管理などいろいろ試して作っていきたいね。
最後に、農薬メーカーに求めることは何ですか?
福井さん
豆つぶ剤のように水面施用で自己拡散する省力化の剤が欲しい。ドリフトしない剤、使い勝手のいい剤が色々欲しい。がんばって欲しい。
編集後記
これまで米作りで毎年同じことはなかった!と、福井さんは農薬だけではなく、肥料、品種なども様々試され、より良い米作りに取り組まれていることが感じられました。インタビューの中でもポジティブリスト制度、残留農薬分析方法から新規製剤の微粒剤Fまで情報を有し、情報交換した際には飽くなき探究心を感じました。「豆つぶ製剤はすばらしい。もっと剤を増やして欲しい。」要望にこたえられるよう、弊社も頑張らなければならないと思いました。
豆つぶ剤の特長
まきムラを気にせず、らくらく散布!
- 粒経が5mmほどの豆つぶ型製剤(特許出願中)です。
- つぶが水面を浮遊しながら崩壊し、有効成分を均一に拡散させますので、従来型粒剤(1キロ、3キロ)のように均一散布する必要がありません。
- あぜを廻りながら、手まき、ひしゃく散布、また大型水田では動力散布機で省力散布ができます。
- つぶが大きいので風によるドリフトが少なくポジティブリスト対策にも有効です。また、衣服を汚しません。
- 10a当り使用量が1キロ剤の1/4の250gで、持ち運びや取扱いもらくらく。