トウガラシとジャガイモをまもるはなし
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わたし      くさいばい                           しょうかいジャガイモの意外な活用法をご紹介しましょう。その1つは、デンプン工場から排出されるジャガイモの残りカスを原料として「バイオエタノール」を製造する技術です。「バイオエタ                                    おんだんノール」とは植物から再生する燃料で、地球温暖 か化の防止や石油などの化石燃料に代わるエネル    しげんギー資源として注目されています。また、ジャガ                      さいばい  きんしょうイモの残りカスは、キノコ栽培の菌床に利用されたりしています。           しゅうかくごジャガイモは収穫後の80日〜130日間ほどはねむ眠っているかのような状態となります。これを ないせいきゅうみん「内生休眠」といいます。この期間はジャガイモ       さまた         ちくせきの成長を妨げる物質が蓄積されているため、芽が出にくくなるのです。その後、オーキシンやジベレリンという成長ホルモンが増えはじめ、温 じょうしょう                     ねむ      さ度上昇などの条件が整うとともに眠りから醒めて芽を出しはじめます。種イモの植え付けタイミングを待っていたかのように芽を出し始める                                      ほのは、こんな理由からです。その後も種イモを保ぞん             れいぞうほぞん        ねむ存したい場合は、冷蔵保存によって眠りの期間   の              がいせいきゅうみんを延ばします。これを「外生休眠」といいます。          ねむ品種改良・栽培私たちの暮らしジャガイモ加工品再生可能エネルギー(バイオエタノール)加工加工後の残りカス35ジャガイモが再生可能エネルギーに!?しばらく眠り続ける、ジャガイモ。

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