トウガラシとジャガイモをまもるはなし
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                       たんじょう事実はともあれ、「肉じゃが」誕生のエピソードも興味深いものがあります。時は、明治時代。海軍軍   とうごうへいはちろう人の東郷平八郎は英国留学中に食べたビーフシ                 わすチューのおいしさが忘れられず料理長につくるように命じたところ、ワインもデミグラスソー               しょうゆ  さとうスもなかったので醤油と砂糖で「和風ビーフシチュー」をつくって生まれたのが「肉じゃが」だそうです。ちなみに長く航海を続ける海軍の船員         ほぞんせい にとって、保存性にすぐれたジャガイモは大切な          きょうきゅうげんビタミンCの供給源。“海軍カレー”のレシピも生     かっけ  かいけつびょう     やくわりまれ、脚気や壊血病を防ぐ役割を果たしました。フライドポテトやジャガバターとして主役に                               そなったり、ハンバーグやステーキに添えられた                しるり、シチューやみそ汁の具材になったりと、ジャガイモは食生活をおいしさで満たします。さらにジャガイモのすごいところは、デンプンの原                            どうふ料であること。たとえば、マーボー豆腐や焼きそばのとろみ付けに。さらにカマボコなどの水産              はるさめ練り物や和菓子、春雨などの加工食品にも利用されています。だいかつやく29主食・野菜・加工食品にと、大活躍のジャガイモ。「肉じゃが」は、「和風ビーフシチュー」として生まれた。

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