リンゴとミカンをまもるはなし
27/44

27合体!片側の形成層だけは必ず合わせるたった1本から!穂木の切り方台木の切り方形成層  つ  き     かじゅ「接ぎ木」は、果樹以外でも行われます。たとえ                     えどば桜のソメイヨシノも、江戸時代から明治時代                   つ  きのはじめに生まれた品種を「接ぎ木」で増やしてきました。先祖をたどると、たった一本のソメイヨシノの木に行きつきます。あとはみんな、  いでんし同じ遺伝子を持つクローン(複製)なのです。            うんしゅう種もないのに、温州ミカンはどうやって増え                        つ   きるのでしょう?その答が、「接ぎ木」という技            しゅうかく       ほぎ術です。果実を収穫したい「穂木」の枝と成長              だいぎ        けず        けいせいの土台となる「台木」の枝を削り、その「形成そう層」という器官の断面を合わせてテープなど       けずで固定。削られた部分を治そうとして、時間がたつとともに合体していくのです。 かじゅ果樹は種から育てると思いがちですが、その                            つ   き多くはリンゴやミカンをはじめ「接ぎ木」で増やしていきます。理由の一つは、種から育てた果実は新しい品種として育つことがあるか         つ   き                      かじゅら。また「接ぎ木」なら、いろいろな品種の果樹         だいぎ   さいばいを一つの「台木」で栽培できます。 つ  き つ き  つ き「接ぎ木」って、なんなの?「接ぎ木」で増えていった。 桜のソメイヨシノも「接ぎ木」は、すぐれた品種を            つ代々まで受け継ぐために。

元のページ  ../index.html#27

このブックを見る