【水稲/中・後期除草剤】
ノミニー液剤
ビスピリバックナトリウム塩液剤
SDS(安全データシート)
公益財団法人日本中毒情報センターへの問い合わせ方法は「一般市民向け受信相談について」をご参照ください。
登録番号 | 第19642号 [クミアイ化学工業㈱ 登録] |
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成分 | ビスピリバックナトリウム塩 2.0% |
性状 | 淡黄色澄明水溶性液体 |
毒性 | 普通物(毒劇物に該当しないものを指していう通称) |
危険物 | 非該当 |
販売地域 | 全国 |
有効年限 | 4年 |
包装 | 100ml×10本×6箱、500ml×20本 |
作用機構分類番号 (RACコード) |
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- チラシ・技術資料関連
- その他関連情報
特長
- 稲と雑草間の茎葉処理選択性に優れ、効果や薬害が土壌の種類や水分条件に左右されることが少ない薬剤です。
- 移植水稲
非常に低濃度の茎葉処理でクサネムに卓効を示し、米の等級を落とす要因の一つであるクサネム種子の玄米への混入を防ぎます。
- 移植水稲
収穫作業の低下を招くイボクサにも卓効を示します。
- 直播水稲
茎葉処理により生育のすすんだ5葉期までのノビエ、その他一年生のイネ科雑草、カヤツリグサ科雑草、広葉雑草に高い効果を示します。
適用雑草と使用方法
作物名 | 適用雑草名 | 使用液量 | 使用時期 | 薬量 | 本剤の使用回数 | 使用方法 | ビスピリバックナトリウム塩を含む農薬の総使用回数 |
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移植水稲 | クサネム | 100L/10a | 移植後30日~クサネムの草丈40cmまで(但し、収穫60日前まで) | 50~100ml/10a | 1回 | 落水散布又はごく浅く湛水して散布 | 1回 |
イボクサ | 移植後30日~イボクサの茎長30cmまで(但し、収穫60日前まで) | ||||||
直播水稲 | クサネム | 稲4葉期以降(入水後)~クサネムの草丈40cmまで(但し、収穫60日前まで) | |||||
イボクサ | 稲4葉期以降(入水後)~イボクサの茎長30cmまで(但し、収穫60日前まで) | ||||||
一年生雑草 | 乾田直播のは種後10日~ノビエ5葉期まで(但し、収穫60日前まで) | 100~200ml/10a | 乾田・落水状態で雑草茎葉散布又は全面散布 |
上手な使い方
移植後30日~クサネムの草丈40cm以下、移植後30日~イボクサの茎長30cm以下、但し、収穫60日前までの適用がありますが、より安定した効果と薬害を生じないように使用するために、使用方法および使用上の注意を守るとともに、特に次の点に注意してください。
1.適期に散布
- 標準的な使用時期
- 移植30 日以降、クサネムの草丈40cm 以下(茎が堅くなる(木化)前)、イボクサの茎長30cm 以下で散布してください。
- また、幼穂形成期から乳熟期の水稲には出穂・籾の品質に影響するおそれがあるので、この時期には使用しないでください。
- 移植30 日以降、クサネムの草丈40cm 以下(茎が堅くなる(木化)前)、イボクサの茎長30cm 以下で散布してください。

2.使用方法
- 均一散布
- 土壌処理効果がほとんどないので、雑草の生育期に薬液が茎葉全体に均一にかかるように散布してください。
- 雑草が大きくなりすぎると効果が低減するので時期を失しないように散布してください。
- 土壌処理効果がほとんどないので、雑草の生育期に薬液が茎葉全体に均一にかかるように散布してください。
- 散布薬量
- 10アール当り製品量50~100mlです(高温条件下では低めの薬量を使用してください)。
- 10アール当り製品量50~100mlです(高温条件下では低めの薬量を使用してください)。
- 散布液量
- 10アール当り100Lの水に希釈して、薬液が雑草の茎葉全体にかかるように加圧噴霧器等で散布してください。
3.水管理
- 散布時
- 雑草が水中にある場合は効果がないので、落水状態またはごく浅水状態(雑草が完全に水面上に出る状態)にして、雑草の茎葉全体に薬液が付着するようにしてください。
- 雑草が水中にある場合は効果がないので、落水状態またはごく浅水状態(雑草が完全に水面上に出る状態)にして、雑草の茎葉全体に薬液が付着するようにしてください。
- 散布後
- 薬剤を雑草に十分に吸収させるため、3日以上落水(浅水)状態を保ってください。
- 散布後に6時間以内に降雨が予想される場合は使用をひかえてください。降雨により茎葉面の薬剤が流れ、除草効果が低下することがあります。
- 処理翌日以降であっても雑草が水中に沈む程度の降水があると除草効果が低下することがあります。
- 薬剤を雑草に十分に吸収させるため、3日以上落水(浅水)状態を保ってください。
● 直播水稲(乾田)の場合
播種後10~40日(ノビエ3~5葉期、入水前)に茎葉散布することによりノビエをはじめとする一年生雑草に優れた効果を発揮します。より安定した除草効果と、薬害を生じないように使用するためには、使用方法および使用上の注意を守るとともに、特に次の点に注意してください。
[直播水稲でのノミニー液剤の有効雑草の例]
(委託試験成績および社内試験成績より)
イネ科雑草…ノビエ、メヒシバ、アゼガヤ、エノコログサ、スズメノテッポウ、スズメノカタビラ
非イネ科雑草…クサネム、タカサブロウ、スベリヒユ、オオニシキソウ、タネツケバナ、ノミノフスマ、コゴメガヤツリ、アオゲイトウ、オオイヌタデ、チョウジタデ
[散布時期]
播種後、乾田期間中のノビエの3~5葉期に散布してください。(土壌処理効果はほとんど期待できません)
除草体系(例)

[散布薬量]
10アール当り製品量100~200mlです(高温条件では低めの薬量を使用してください)。
[散布方法]
10アール当り100Lの水に希釈して、薬液が雑草の茎葉全体にかかるように加圧噴霧器で散布してください。展着剤の加用は必要ありません。
[管理]
- 土壌処理効果がほとんどないので、雑草の生育期に薬液が雑草の茎葉全体に均一にかかるようにしてください。また雑草が大きくなりすぎると効果が低減するので時期を失しないように散布してください。
- 散布後6時間以内の降雨は効果を減ずることがありますので、天候をよく見極めてから散布してください。
- 低温下では効果の発現が遅れることがあります。
- 雑草の種類によっては効果が変動する場合があります。
クサネムの防除試験
写真(1) |
写真(2) |
写真(3)(4) (左)ノミニー液剤2,000倍処理区 (右)無処理区 クサネム抜き取り株の状態 処理区の根の状態;褐変、細根の減少 |
注意事項
注意事項
- 使用量に合わせ薬液を調製し、使いきってください。
- 土壌処理効果がほとんどないので、雑草の生育期に薬液が雑草の茎葉全体に均一にかかるようにしてください。また、雑草が大きくなりすぎると効果が低減するので時期を失しないように散布してください。 乾田直播においてイボクサ、クサネムを防除するにあたっては、イボクサの茎長30cmまで、クサネムの草丈40cmまでが散布適期です。
- 散布後6時間以内の降雨は効果が減ずることがあるので、天候をよく見極めてから散布してください。
- 低温下では効果の発現が遅れることがあります。
- 雑草の種類によっては効果が変動する場合があります。
- 流入、飛散による周辺作物への影響に十分注意してください。
- 蚕に対して影響があるので、周辺の桑葉にはかからないようにしてください。
- 処理後、黄化症状が見られる場合があるので、特に高温条件では所定範囲内の低めの薬量を使用してください。
- 移植水稲に使用する場合は一般的注意事項のほかに下記について特に注意してください。
- 散布後の早い時期での入水は効果を低下させることがあるので、散布後2日間は入水をしないでください。
- 処理後、草丈抑制、黄化症状および葉先枯れが見られる場合があるので、なるべく水稲にかからないように散布してください。また、幼穂形成期から乳熟期の水稲には出穂、籾の品質に影響するおそれがあるので、特に注意してください。
- 重複散布は薬害のおそれがあるのでさけてください。
- 散布後の早い時期での入水は効果を低下させることがあるので、散布後2日間は入水をしないでください。
- 雑草が水中にある場合は効果がないので、落水状態またはごく浅水状態(雑草が完全に水面上に出る状態)にして、雑草の茎葉全体に薬液が付着するようにしてください。また、雑草が大きくなりすぎると効果が低減するので時期を失しないように散布してください。
- れんこん、くわい、いぐさ、せり等の生育を阻害するおそれがあるので、これら作物の生育期の隣接田で使用する場合は、十分注意してください。
- 散布や調製に使用した器具・ホース等は水洗、水通しをしてください。
- 散布器具、容器の洗浄水および残りの薬液は河川などに流さず、容器、空きビン等は環境に影響を与えないよう適切に処理してください。
- 使用にあたっては使用量、使用時期、使用方法などを誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることをお勧めします。
安全使用上の注意
- 原液は眼に対して刺激性があるので、散布液調製時には保護メガネを着用して薬剤が眼に入らないよう注意してください。眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当てを受けてください。
- 皮ふに対して刺激性があるので、散布の際は手袋、長ズボン・長袖の作業衣等を着用して皮ふに付着しないよう注意してください。付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落としてください。
- かぶれやすい体質の人は取扱いに十分注意してください。
- 保管…密栓し、直射日光をさけ、食品と区別して、冷涼な場所に保管してください。