使用上のポイント
キタジンP粒剤を出穂前20日頃に使用すれば穂いもち、紋枯病、小粒菌核病の同時防除に有効です。
- 穂いもち
- 穂いもちに対する残効期間は通常の発生であれば40日間有効であるので、出穂前20日に使用すれば穂いもちの防除は可能です。
- 紋枯病
- 紋枯病に対しては侵入阻止作用が強く、従来から指導されている出穂前20日頃(幼穂形成期~穂ばらみ初期)の紋枯病菌糸の水平進展の時期に使用すれば、いもち病との同時防除が可能です。
- 小粒菌核病
- 小粒菌核病に対しては、比較的使用適期の幅が広いので穂いもち、紋枯病との同時防除が可能です。
- スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)
- 田植え後、スクミリンゴガイを確認したら直ちに散布してください。
【キタジンP粒剤の作用機作】
- いもち病菌
- キタジンPは、いもち病菌のリン脂質生合成阻害をすることにより殺菌効果が発揮されるものと考えられています。
- 紋枯病菌
- キタジンPは、稲紋枯病菌菌糸の細胞壁に局部的に異常をひきおこすことにより殺菌作用を発揮するものと考えられています。
- 挫折抵抗の増大
- キタジンP粒剤は、稲の第3、第4節間の伸びる間に散布することにより、硅化細胞が増加し、稈壁が厚くなるとともに節間長を短縮する作用があります。これらの結果、挫折抵抗が増大します。